将棋の初段になるまでの話

将棋アプリ「将棋ウォーズ」で毎日3局の対局を続け、11か月ほどで初段に到達しました。同じく初心者から初段を目指す方に参考になるよう、その過程を綴っていきます。

初段までの過程と開始時棋力

昇級・昇段履歴

将棋ウォーズ10分切れ負け履歴
日付 段級位 累計戦歴
2020/2/7 初段・昇段 583勝443敗
2019/7/14 1級・昇級 225勝181敗
2019/4/3 2級・昇級 57勝43敗
2019/3/18 3級・昇級 31戦
2019/3/17 4級・昇級 28戦
2019/3/16 5級・昇級 25戦
2019/2/28 30級 0戦

開始時の棋力と将棋の知識

将棋ウォーズのはじめの30戦は棋力を計るために、昇級・昇段が緩やかに設定されいる。10日目で30戦を終え、31戦目に3級に昇級したので、開始時の棋力はおよそ3級としよう。

駒の動かし方を覚えたのは子供のころですが、当時も熱中していたわけでもなく、数ある遊びのひとつといった程度。将棋内容も、いつも矢倉囲いから飛車先を伸ばして棒銀を試みるといった短調なもの。成長とともに駒に触れることもなくなっていった。

いわゆる棋書は読んだことがなく、駒の動きや矢倉や美濃といった代表的な囲いの名前は知っていたものの、「コビン」「一間龍」など一歩踏み込んだ用語は知らず、詰将棋なども解いたことがなかった。

勉強の前に心がけたいこと

先に目標を立てます。将棋ウォーズには段級が存在するので、昇級・昇段がよい目標になる。わたしは現在位置の把握とモチベーションの維持のために毎日実戦に取り組むようにした。

学習効率をあげるため、まず将棋の各局面を理解する必要がある。いわゆる序盤・中盤・終盤です。

序盤の特徴

陣形を整える段階。王様を囲い、攻めの手がかりを築きます。多くある戦法から何を選ぶのか、囲いごとの長所・短所の理解など知識や事前準備がモノをいう

中盤

駒がぶつかり、形勢が大きく揺れ動く、複雑で難しい。経験やいわゆる大局観が問われる

終盤

相手の王様を詰ませたり、自玉が詰まないかどうかを読む最終局面。詰みという正解手順があり、論理力が試される

終盤力を鍛える

将棋は相手の王様を詰ますことで勝つゲームです。まずは詰みの形を覚えることからはじめましょう。

詰将棋

詰みの形を覚えるには詰将棋を解くのが適している。簡単すぎると思われるかもしれないが、一手詰めから始めるのがよい。こちらが一手指すだけで相手の王様を詰ますことができるわけだが、初学者のうちはすぐには見えない問題もある。

一手詰めの次は三手詰め。自分が指して、相手が指す手を思案し、それに対する応手をする。三手一組の読みは将棋の基本。私の実感では三手詰めが短時間で解ければ1級は容易、初段も到達可能と思う。

問題集は同じものを何度も繰り返すのが良い。解けなかった問題にチェックを入れていくと苦手な問題が浮き彫りになる。チェックの多い問題を一目で解けるようにしていけば終盤力は確実にあがる。

詰将棋の本は多数出版されていますが、ここでは有名な浦野 真彦先生のハンドブックシリーズを紹介したいと思います。

  • 1手詰ハンドブック
  • 3手詰ハンドブック
  • 3手詰ハンドブック〈2〉
  • 寄せ

    相手の玉を追い詰めていくことを「寄せ」という。詰将棋は常に王手をかけ続けるのがルールだが、実戦では王手は常にかけるものではない。有効ではない王手をしても相手玉を逃がすだけという「王手は追う手」という格言もある。

    相手玉を挟み込むように攻めたり、下の方に追いやるといったような寄せの基本方針を知らないと、勝利は遠い。

    「寄せが見える本(基本)」で知識を取得し、「寄せの手筋200」で手順を確認していくのがいい。なお「寄せが見える本(応用)」は初段には難易度が高め。

  • 寄せが見える本 〈基礎編〉
  • 寄せの手筋200
  • 序盤力を鍛える

    将棋の戦法は数多く存在する。初段が目標であれば、短時間で棋力を向上させるには数個の戦法に特化することが早道だ。ひとつの戦法を極めるのが一番の近道だが、将棋には相手が存在する。相手の指し手との兼ね合いで戦法を変えて必要があり、なかなかひとつだけというのは難しい。

    得意戦法を決める

    初学者がまず最初に取り組むべきはどんな戦法があるのかを知ることがだ。さまざまな戦法が存在するが、どれにも対策が存在し、最強戦法なるものはない。自分の棋風にあった戦法をみつけるのがいい。

    現代ではプロ棋士がYoutubeで発信しているので、これを利用したい。動画を視聴し、戦法の雰囲気をつかもう。多くの先生が発信しているが、一番のおすすめは村中秀史先生のむらチャンネル。実戦編と解説編に動画が分かれており、十分に解説に時間が割かれて丁寧だ。

    また採用する戦法は一般的なものがよい。なぜなら定跡や参考になる棋書や動画が多数存在し、学習が容易だからだ。注意したいのはアヒル囲いなどプロ棋士が実戦でまず指さない戦法を採用すること。プロ棋士が指さないのは正確に対応されると悪くなるのが明快だからであり、相手の悪手を待つような将棋は本筋ではない。オリジナル戦法を編み出すのも同様である。

    同じ局面の再現という意味では、持久戦より急戦のほうが仕掛ける手数が少ないため準備が報われることが多いと感じる。

    相手の戦法を見定める

    将棋の戦型には相性がある。こちらが横からの攻めに強い囲いを敷いても、上から攻められるのであればひとたまりもない。序盤で作戦負けとならないよう、相手がどこから攻めてきて、どんな囲いをするのかを少ない手数で察知しなくてはならない。

    一般的に攻めの中心は飛車で、飛車の配置により大きく振り飛車居飛車にわかれる。振り飛車は中央より反対に飛車を動かし、四間飛車三間飛車中飛車が代表的な戦法である。例えば相手が早々に飛車を中央に動かせば、おおよそ中飛車と判断してよいだろう。中飛車にもゴキゲン中飛車や原始中飛車、端角中飛車など戦型はさらに分かれていくが、級位者のうちは代表的な戦法にだけ対応できれば十分だ。なにが代表的かがわからないかもしれないが、プロ棋士が動画で何度も取り上げている戦法はメジャーなものと判定してよい。

    手順を押さえ、隙のない駒組を

    戦法を定めたら、序盤の手順をしっかりと覚えよう。初手を気分次第で飛車先の歩をついたり、角道を開けたりと変えることは個人的にはおすすめしない。同じ局面を再現することで経験値を増したい。

    手順は定跡本を買って覚えたり、プロ棋士の動画を参考にするのがよい。わたしはソフト研究も行い、ShogiGUI(後述)に手順をメモして見返している。

    序盤の手順を研究することで、相手が定跡系の将棋であれば、いきなり形勢が不利になる事態は避けられる。ただ初学者のうちは相手も棋力が低く、想定と異なる応手をされて力戦模様となることが多い。その分隙も多く、しっかり咎められるにようになれば序盤から優位に進められ、昇級も近くなる。

    わたしの選択、初期の戦型

    私の場合は振り飛車で主な囲いとなる美濃囲いを薄く感じ、居飛車を選択。角交換後に馬を作られる展開に苦労させられ、打ち込む隙のない右玉を採用。よって居飛車にはほぼ右玉で対処。三間飛車、四間飛車に対してはエルモ囲い右四間飛車で応対。中飛車は対応する戦法が定まらず毎回苦労することに。超速は玉が薄くて棋力がないと難しい。

    中盤力を鍛える

    手筋

    一手詰めの詰将棋と同じく、最初に取り組むべきは基本手筋の習得。手筋というのは、それぞれの駒の動きの特徴に合わせ、最大限に生かせるような指し方といった意味合いです。

    序盤の駒組は事前の準備「研究」がモノをいいます。研究量に比して序盤の棋力はあがっていきます。

    初学者はすでに研究されている手順「定石」を覚えることが近道です。

    手筋

    手筋を覚えることも初心者には大事です。手筋の意味は「効率のよい駒の使い方」などとされていますが、要は局所で有利になる指し方ということです。

    垂れ歩などの歩の手筋や、割り打ちの銀やふんどしの桂など駒の両取りを学び、駒ごとの特徴を押さえていきます。

    手筋本でおすすめなのは、ひと目の手筋です。分厚いながらもサクサク読め、一番の良書です。一通り覚えれば、初心者を卒業できます。

    級位者が気を付けたいこと

    ・ただで駒を取られること

    振り返り・感想戦

    実際に対局をしたのちは、将棋ソフトを用いて解析を行います。最初のうちは、悪手と判定された指し手のみをチェックするだけもいいです。

    戦型を決めていれば、似たような局面に何度も遭遇します。復習を怠らないことで、自身の弱点を見直すことができ、確実に棋力があがります。

    ソフト研究・棋譜検討

    継続は力

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